おはようございます。
ティーチャーズ代表、
「まいんどふる・きっちん」の
中場牧子です。
先日、興味深い記事を読みました。
2001年にノーベル化学賞を受賞した
野依博士が日本の学校教育について
語ったものです。
記事のタイトルどおり、
野依博士は終始お怒りモード。
そのなかで、
記者と野依博士との間で
このようなやりとりがありました。
―― 次代を担う若者たちですが、学力についてはどうでしょう。
その話をするには、まずこちらから質問しましょう。科学者として成功するには、何が必要なのか分かりますか。
―― 観察眼やセンスでしょうか。
それらも必要でしょうが、違います。ものすごく単純なんです。自分でいい問題を見つけて、それに正しく答えるということです。この生き方を貫くのです。
そして、今の教育の問題は、
自ら問う力、考える力、答える力が
落ちていると指摘しています。
「今の大きな問題は、好奇心を持って自ら問う力、考える力、答える力。これらが落ちているということ。なぜそうなるのかというと、社会全体を覆う効率主義、成果主義のせい。しかも実は本当の成果を求めていない、形だけの評価制度は許せない。評価は本来、人や物の価値を高めるためにあるのですが、そうなっていない。問題の全体像をつかみ、自ら考えて、答えを得るというプロセスがなければ、知力を培うことは絶対にできません。」
「考える力、答える力が落ちていると言いますが、最も心配なのは「問う力」がほとんどないこと。誰かに作ってもらった問題に答える習慣が染み付いている。幼い子供たちは好奇心を持つが、学校教育が疑いを持つことを許さないのではないか。発展につながるいい問題を作るのは、与えられた問題にいい答えを出すよりも、ずっと難しいのです。平凡な既成の問題に答えてもまったく意味を成さないはずで、なぜこんなことが分からないのか。」
うううーーーん。
そうだよなぁ。そうなんだよなぁ。
というのが、今、子育てをしている
私の感想でもあります。
入試制度について述べられている個所も
切り口がとても面白いので、
具体的な内容はについては
元記事を読んでいただければと思います。
で、私自身、大学に入って
自分で「問いを作る」ことに慣れてなくて
戸惑ったのを思い出しました。
それまで、与えられた問題に対して、
素早く適切な解答を導き出す
訓練は十分にしてきました。
だけど、自らが課題を設定して、
それに対して答えを探るということは
少なくとも私が小・中・高の間は
重要視されていなかったのです。
学問の基本のキ、のはずなのに。
自分からの問いを見つけるためには、
余白の時間が必要です。
子どもも大人も、今は本当に忙しい。
その中で、既存の質問に
答えまくりながら日々の生活を送っています。
子どもなら毎日のテストで。
大人なら書類やらタスクやらで。
その中で、
「あれ?」と思うことがあっても
立ち止まって探究を始める時間は
ありません。
そんなことをしてたら、
あっという間に置いてけぼりです。
不確定な時代を生きていく今の子どもたちは、
私たち以上に「問う力」が
必要になってくると私は思っています。
そしてその「問う力」を育てるためには、
知識を足すのでも引くのでもなく、
ニュートラルな状態に一度自分を置いて
自分が何に興味関心を抱いているのか、
つまり〈自分〉を知ることから
始めるのが大切だと思うのです。
そんなの全然令和っぽくない!
ギリシャ時代といっしょじゃん!って?
時代は変わっても、
人間のカラダやココロは
似たようなものなんだから、
それで・・・別にいいんじゃないの?
それではこのあたりでまた今度!
いつでも
「まいんどふる・きっちん」に
いらしてくださいね。
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